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芦部先生の最後の論文集です。死の床でお書きになった序文には「私の最後の論文集」と淡々と記されています。表題通りのテーマにつき、多くの論文が集大成されていますが、今日的な関心からは「愛媛玉串」をめぐる論考を中心に読んでもいいでしょう。周知の通り、芦部先生は愛媛玉串判決を、「目的効果基準を厳格に適用した判決」として高く評価しておられます。もちろん、「目的効果基準」は確立した判例理論に見えます。裁判所が近い将来に「目的効果基準」を変更することはまあ考えられません。その意味で、芦部先生が本判決を高く評価されたことはよく理解できます。しかし、「目的効果基準」は理論とか基準とか呼ぶには値しないものであり、「目的、効果の両面から判断しますよ」という単なる方法論(しかも、自明の方法)の表明に過ぎないという批判が若手憲法学者の間にはあるわけです。今後、この点はどう推移して行くのでしょうか。考えさせられる、奥の深い論文集です。
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芦部先生の最後の論文集です。死の床でお書きになった序文には「私の最後の論文集」と淡々と記されています。
表題通りのテーマにつき、多くの論文が集大成されていますが、今日的な関心からは「愛媛玉串」をめぐる論考を中心に読んでもいいでしょう。周知の通り、芦部先生は愛媛玉串判決を、「目的効果基準を厳格に適用した判決」として高く評価しておられます。もちろん、「目的効果基準」は確立した判例理論に見えます。裁判所が近い将来に「目的効果基準」を変更することはまあ考えられません。その意味で、芦部先生が本判決を高く評価されたことはよく理解できます。
しかし、「目的効果基準」は理論とか基準とか呼ぶには値しないものであり、「目的、効果の両面から判断しますよ」という単なる方法論(しかも、自明の方法)の表明に過ぎないという批判が若手憲法学者の間にはあるわけです。今後、この点はどう推移して行くのでしょうか。考えさせられる、奥の深い論文集です。